
「1日パソコンに向かっていると、夕方には首も肩も限界…」 「姿勢を直そうと意識しても、気づいたらまた猫背に戻ってる」 「マッサージに行っても、次の日にはもう元通りで泣きたくなる」
そう感じたことはありませんか?
デスクワークや在宅ワークが増えて、毎日パソコンに向かう時間が長くなった今、こういったお声を本当によく聞くようになりました。一生懸命ケアしているのに変わらない。なんなら、やればやるほどつらくなる気さえする…そのもどかしさ、痛いくらいわかります。
でも、そこには体の仕組みに合っていない「ズレ」があるんです。
この記事では、パソコン作業による肩こり・猫背がなぜ起きるのか、そして「頑張らないのに整っていく」ケアのコツをお伝えします。最後まで読んでいただくと、今日から変えられることがきっと見つかりますよ。
あなたの肩こりがなかなか取れない「本当の理由」
まず確認したいのが、あなたが今やっているケアが、体の仕組みと合っているかどうか、ということです。
「一生懸命マッサージしてるのに全然よくならない」「ストレッチを続けているのに固さが戻ってくる」という方に多いのが、実はアプローチの方向が逆になってしまっているというケース。
筋肉というのは、強い刺激を受けると「外敵が来た!」と脳が判断して、防衛反応としてギュッと収縮しようとする性質があります。だから、強く押せば押すほど、引き伸ばせば引き伸ばすほど、筋肉は反射的に硬くなっていく。「揉み返し」という言葉を聞いたことはありますか? マッサージの翌日、かえってつらくなってしまう現象ですが、まさにこれが起きているんです。
頑張るほど遠ざかってしまう。これが、慢性的な肩こりが「治らない」と感じる最大の理由のひとつ。
やり方がちょっとだけ、体の本音とズレていただけ。そこを変えるだけで、軽さがグッと変わるんですよ。
パソコンが肩こり・猫背を作る仕組みを知っておきましょう

「なぜパソコン作業でこんなに体がつらくなるの?」その仕組みを知っておくだけで、日常の何気ない習慣が変わってきます。
あごを突き出す姿勢が、首の自律神経を圧迫している
猫背の姿勢でパソコン画面を見ようとすると、自然とあごを前に突き出すような姿勢になりますよね。このとき、首の後ろ側の筋肉と組織がぎゅっと縮まった状態になります。
首の後ろには自律神経が数多く通っているため、ここが圧迫を受け続けると、頭痛・耳鳴り・かすみ目といった不快な症状が現れやすくなります。「なんとなく体調が悪い」「疲れが取れない」という感覚の背景に、実は首の圧迫が関係していることも少なくありません。
「巻き肩」が胸を狭くして、気持ちまで滅入らせている
肩が前に丸まる「巻き肩」の状態になると、胸のスペースが押しつぶされて呼吸が浅くなります。呼吸が浅くなると、細胞に届く酸素が少なくなって、エネルギーが燃えにくくなる。だから仕事の後半になると、頭がぼーっとして、気持ちまで落ちてくる、ということが起きやすくなるんです。
もともと肩のまわりには、腕を前後・上下・斜めと自在に動かすための大胸筋や小胸筋がさまざまな方向に走っています。これらの筋肉が固まってしまうと、猫背がさらに強化されていく——いわば「猫背になるための筋トレ」をしているような状態になってしまいます(笑)。
バストが下がりやすくなるのも、この胸周りの筋肉の固さが関係しているんですよ。
「仙骨座り」が骨盤を歪める
若い方を中心にとても多いのが、椅子に浅く座って骨盤をぐるんと後ろに傾けた「仙骨座り」と呼ばれる姿勢。骨盤の後ろ側の仙骨や尾てい骨で体を支えるこの座り方は、背骨全体が丸まりやすく、猫背をさらに悪化させる原因になります。
本来の正しい座り方は、お尻の下の「坐骨結節(ざこつけっせつ)」というぐりぐりとした骨を椅子の座面に乗せて体を支えること。でも、背中を支える腹筋が弱っていると、この姿勢を長続きさせるのがつらくなってしまう。だからつい楽な仙骨座りに戻ってしまうんです。
「猫背を直せない」のは意志が弱いからじゃない
「意識すれば直せるはず」と思って、姿勢を正そうとしても、数分後にはもとに戻っている。そんな自分を責めていませんか?
実はこれ、意識の問題ではなく、胸腔(きょうくう)というスペースがつぶれているからなんです。
私たちの体の中には、大きく分けて3つの空洞(腔)があります。
- 口腔(こうくう):鼻から鎖骨まで
- 胸腔(きょうくう):鎖骨からみぞおちの下まで
- 腹腔(ふくくう):横隔膜から骨盤まで

パソコン作業で前かがみの姿勢が続くと、この3つの腔——特に胸腔——がつぶれた状態になります。胸腔がつぶれると、胸の前側の筋肉が縮んで肩を引っ張るため、自然と肩が前に丸まってきます。
だから、意識して胸を張ろうとしても、根本にある胸腔のつぶれが解消されていない限り、体はすぐに元の「楽な位置」に戻ろうとしてしまう。姿勢が悪いのは意識が足りないからではなく、体の内側の空洞が整っていないから。自分を責めなくていいんですよ。
さとう式リンパケアでの姿勢改善については、こちらの記事もご覧ください。

矯正ベルトで「一部分だけ直そう」は逆効果になることも
「矯正ベルトを背中につければ猫背が直るんじゃ?」と思ったことはありませんか。
矯正ベルトは短時間のトレーニング補助には有効ですが、長時間つけ続けることを想定して作られていません。胸の大胸筋や小胸筋がガチガチに固まっているのに、無理にベルトで胸を反らせようとすると、体は今度は腰を反らせることで胸を広げようとします。結果、腰だけが痛くなってしまう、ということが起きやすいんです。
体はすべてひとつながりになっています。一部分だけを無理に矯正しようとすると、別のどこかに皺寄せがいく。これは体の正直な反応です。「急がば回れ」で、体全体を整えていくアプローチの方が、確実に変わっていけます。
今日から試せる!パソコン作業中のセルフケア習慣

「それじゃあ何をすればいいの?」という方へ。日常の中でできる、シンプルなケアをご紹介しますね。難しいことは何もありません。
① 1時間に1回、肩をふわっと落とすだけ
パソコン作業中、肩がじわじわと上がってきていることに、あとで気がつくことはありませんか。
意識して「下げよう」とするより、まず息をゆっくり吐きながら、肩の力をふっと抜いてみてください。それだけで肩がストンと落ちて、首のまわりの緊張がほぐれていきます。力を入れて下げるのではなく、抜いて落とす、がポイントです。
② 「耳たぶくるくる」でデスクの上のながらケア
耳のまわりには、側頭筋や咬筋(顎のエラの筋肉)があり、ここが全身の筋肉ラインの起点になっています。耳たぶを優しくつまんで、ゆっくり小さく回すだけで、耳まわりの緊張がほぐれ、肩こりや首こりにもじんわりアプローチできます。
さとう式リンパケアで行う「耳たぶ回し」について、詳しくはこちら。 https://florence-k.com/satomethod/9340/
③ 深呼吸しながら、胸の前をゆっくり手で撫でる
鎖骨の下から、胸の中央に向かってゆっくり手のひらで撫でるだけ。強く押す必要はありません。皮膚がほんの少し動くくらい、羽毛で撫でるような感覚で大丈夫です。この優しい刺激が、固まった胸周りの筋肉と筋膜をじんわりゆるめていきます。
さとう式の合言葉は「押さない・揉まない・引っ張らない」。弱い力こそが、筋肉を素直にゆるめる近道なんですよ。
④ ブラジャーのベルトを1cm上げてみる
これ、試したことのある方はびっくりされるんですが、猫背の方はブラジャーのベルトを下げたがる傾向があります。前かがみになると背中にベルトが食いこむ感じがするので、下げてしまうんですね。
でも、ベルトを1cm上げてみると、胸が自然と張りやすくなって姿勢が整いやすくなることがあります。ぜひ試してみてください。
これを続けると「見た目」も変わってきます

姿勢が整ってくると、体のシルエットだけでなく、お顔の印象まで変わってきます。
猫背特有のあごを突き出した姿勢では、首の後ろが縮む代わりに、前側の皮膚が引き伸ばされっぱなしになります。これが二重あごや首のたるみ、シワの原因のひとつ。首のシワを気にして「あごを引こう」とすると、余計に二重あごに見えてしまうのも、この姿勢のせいなんです。
胸腔が広がって肩の位置が本来の場所に戻ると、鎖骨のラインが美しく見え、デコルテが開いて、顔の位置が上がって見えるようになります。スキンケアをいくら頑張っても変わらないと感じていた印象が、姿勢から変わっていく——そんな変化を実感された方がたくさんいらっしゃいますよ。
こちらもぜひ参考にしてくださいね
初めてのリンパケアで肩こりやむくみを整える始め方ガイド
https://florence-k.com/sato-method-about/
「焦らなくていい」というのが、体が教えてくれる一番大切なこと
「どのくらいでよくなりますか?」とよく聞かれます。
正直なところ、個人差はあります。でも、体は毎日少しずつ学習していきます。こまめに動かして、日々の動作の中で筋肉の記憶を書き換えていくことで、確実に体は変わっていく。急がば回れ、なんです。
今まで長い時間をかけて作られた体のクセを、一日でリセットしようとしなくていい。できる日に、できる範囲で。「昨日できなかった」と罪悪感を持たずに、今日またふわっと始める。そのくらい気楽に続けることが、体を変える一番の近道です。
つらい日があっても大丈夫。体はちゃんと、あなたの優しいケアに応えてくれます。
パソコン仕事を続けながらでも、体は整えられる

在宅ワークやデスクワークをやめるわけにはいかない。でも、このまま肩こりや猫背と一緒に生きていくしかないのかな、と諦めていた方へ。
体の仕組みを知って、正しい方向にアプローチすれば、特別な道具も、大げさなトレーニングも必要ありません。「ながら」でできる小さなケアの積み重ねが、1年後・5年後の体をつくっていきます。
肩こりがなくなったら、夕方の仕事の集中力が変わります。猫背が整ったら、鏡を見る時間が楽しくなります。首のたるみが減ったら、好きな服がもっと似合うようになります。
体が楽になることで、毎日がちょっとずつ、もっと気持ちのいいものになっていく。そんな未来が、今日の小さなセルフケアから始まっていますよ。
一緒にケアして、美しく健康的に年齢を重ねていきましょうね。
その場で変化を感じられる、さとう式リンパケアを実際に体感してみたい方は、体験会へどうぞ。
オンラインでも静岡のサロンでも開催しています。
https://florence-k.com/1daylesson/

